少し前にはお腹にいたなんて、信じられない…。
出産の大変さも、何だか薄れてきました。
生んだ直後は、もう第2子は絶対無いな…と思ったのですが。
あの痛さ・壮絶さを完全に忘れてしまわないうちに、
出産記を残しておこうと思います。
これから出産という方を怖がらせてしまったら申し訳ないのですが、
個人差があるので、あくまで私の場合ということで!
8月20日(水)
<PM9:00>
入浴中、数日前から来ていた前駆陣痛が7分おきになる。
いよいよか…と、夕食をいつもの倍食べて、体力をつけておく。
<PM10:00>
陣痛が5分間隔になったので病院へ電話。
痛みが45秒以上続くようになったら来て下さいと言われる。

ホクトー!
ついにこの時が
来たみたいよー!
<PM10:30>
そんなに痛みの度合いは変わらないが、興奮して出発。
パパに車を出してもらう。

寝てるとこバタバタして
悪いわね~。
また一週間後に~!
<PM11:00>
病院到着。内診。
子宮は2㎝しか開いてないのでベッドで横たわって「その時」を待つ。
子供はかなり下がっているので「朝までに生まれるかも!」 と先生。
初産は陣痛始まってから12時間後に生まれるとは聞いたが、
実際これからと思うと長い。徹夜で痛みと闘っていく運命らしい…。
「子宮が10㎝開く・子供が完全に下りる・陣痛が30秒間隔になる」
の3点セットが揃うのが「その時」で、分娩台に上がれるらしい。
<PM0:00>
パパがベッドまで荷物を持って来てくれ、帰って行く。
あっさり去って行ってビックリする。
陣痛の間は旦那さんがマッサージして付き添ってくれるイメージ
だったが、帰ってくれて本当に良かった。
なぜなら、陣痛が間隔狭まり痛みも酷くなり、 すぐに
「誰も構ってくれるな!」 という心境になってきたから。
先生もそれが分かっててパパに帰ることを薦めたらしい。
ここの先生は本当にサッパリしていて気持ちがいいわ。
さて、陣痛の痛さはどんなのか不安だったが、
想像以上だった。
下痢を我慢してるピークの腹痛の中、
体中の皮膚を一気に剥かれる。
といった感じだろうか。 しかもその皮膚は、
体の内側から剥がれてる感じ。
「痛ーい!ひいぃぃぃん!!」と叫ばざるを得ない状況に。
恥と外聞は陣痛の痛さと反比例してなくなって行く。
冷汗がとまらず、出血も酷くてそこら辺血だらけ、
痛みと緊張で歯がずっとカタカタ鳴っている。
陣痛の波が来る度、髪を掻きむしりたくなり
髪もその辺に散らばっている。
そして一晩ずっと幻覚を見続ける羽目に。
良く分からないけど、丸が2つと棒が1つ目の前に現われて、
棒が丸を食いつぶすからお腹が痛いんだ、と妙に納得してる自分。
意味不明だけど、そんな朦朧とした5時間が過ぎる。
8月21日(木)
<AM5:00>
先生登場。内診。
「よし!もういいね!力みたいでしょう?」と聞いてくる。
こんな痛いのに力んだらもっと痛くなっちゃうよ!
力入れたいとは永遠に思わないよ!!
と、先生の言ってる事を内心理解出来ないでいたが、
破水しそうなのと子供が下がってるのが自分でも分かる。
ヨロヨロと歩いて分娩台へ移動。
数歩の距離だが、この間に何度か陣痛の波が来てへたばる。
痛いのでゆっくりと分娩台に這い上がる。
緊張で足がガクガクしてつま先が踏張り台にうまく入らない。
<AM5:30>
まず先生が膜を破って破水。
いよいよ力みタイムへ。陣痛の波の時だけ力めと言う。
それ以外は力んでも意味がないし体力を消費するだけらしい。
しかし「力みたい気分」を理解出来ないままでいるので
今一気が乗らない。気持が気力を阻止してる。
力み方を助産婦さんが説明してくれる。
陣痛の波が来たら、深呼吸をゆっくり2回する。
3回目の深呼吸で、息を吐く時に顔を持ち上げへそを見て、
お尻の穴に力を入れる!
(硬いうんちを出すように!と助産婦さん。)
足は向こう側へ踏ん張り、声は出してはいけない。
(声を出すと空気が漏れ力が半減するらしい。)
知らなかった…。力みがこんなに難しいなんて~。
しかも先生が出てくる穴を手でグイグイ広げていて、
常に痛くて陣痛の波もよく分からない…。
きゅうり詰め放題100円で袋の口を広げるかのごとく。
どさくさにまぎれて穴付近に麻酔も打ってるし。
徹夜で陣痛に耐え体力を失ってたので3~4回力み疲れ果てる。
意識ははっきりとしてるので、赤ちゃんがどのくらい出てるか尋ねる。
「頭3分の1」
無理だ…。もうエネルギーがないよー。と不安がつのり、
「もう無理!」「力みたくない!」「嫌だ!」「産めない!」
と、超わがままな事を叫び出す。
人は究極の時、敬語を忘れてしまうらしい。
すると先生が「よし、分かった。吸引してやる!」と言う。
「我儘になる→吸引機」という流れが決まってるらしい。
でもよく「吸引で頭伸びた」って話聞くな~と思い、
吸引の力は余りかけないようにしようと、最後の力を振り絞って力む。
<AM5:50>
「頭が出たわよ!」と助産婦さんに言われる。
あ~よかった~と思ってると、「見てみなさい。」と言う。
見たいけど、見るには頭をあげて腹筋の体勢をしなきゃならない。
もう腹に力は加えたくない…。と躊躇してると、頭を持ち上げられる。
おぉ~!血だらけの赤くて丸い物がぁ~!!
最後は自分で「産んだ~!」感を持たせる先生の優しさからか、
最後の力みの時は吸引を使わず、ボコッと赤ちゃんの体が出るのを感じる。
赤ちゃんの体が出ると共に、自分のお腹がボコッと凹むのが見えた。
最初ポケッとしていた赤ちゃんが、2~3秒して「ふえぇぇ~ん!」と
泣きだした。わ~生まれたんだ~~~。
赤ちゃんと初めて対面した時、自分は何を思うかとワクワクしてたが、
やっとこの時が来たよー。
助産婦さんが抱っこして顔に近づけてくれる。
「…。おっきい!これがお腹に入ってて今出てきたなんて!!」
最初に感じたのは、感動より、感激より、驚きであった。
お腹の中にいた時も話しかけたりはしていたけれど、
もっと漠然とした「生き物」と捉えていた。
だけど、リアルな人間が生まれてきたことにビックリした。
生まれたてでも、立派なんだな~と実感した。
その後、穴を何針か縫われてとっても痛いんだけど
そばに赤ちゃんがいるのでお母さんは我慢。ウウウ。
それからすぐにパパに連絡。
分娩台の上でケータイかけていいと言う。素敵な病院。

ついでにケータイで撮影。
生後5分。
ホヤホヤゆうかちゃん。
(撮影は分娩台にて。)
その後赤ちゃんは新生児室へ移るとのことで
助産婦さんが抱っこして近くで見せてくれる。
母乳を…と右のおっぱいを口に近づけると、
パクーッ!と吸いつく。
か、かわい~~~!!!
母性本能が生まれた瞬間。
赤ちゃんと入れ替わりで朝食が運ばれる。
昨日の11時から飲み物すら口にしてなかったので、感動。
餓死しそうな人が出された食事の如く
分娩台の上でがっついてしまった。

左下のパンは
4枚切で厚い。
感動~。
ブルーベリージャム付き。
・・・と、ご飯の画像で締めくくる出産日記でした~。
長い文章ですみまめ~ん。
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